事業開発のもっとも重たい部分

事業開発についてお話した。
ごく個人的な相談だということで、ある経営者の方と。


安定した事業をお持ちで長く基盤をもっておられる企業の方は
新事業開発の経験が少ない。
開発にかかる労力や不安定要素の除去についてイメージがわきにくいと思う。
既存業務の質を毎日引き上げる努力は並大抵の努力ではないと思うが
新事業を開発するというのもまた並大抵の努力ではなく
異質な努力をしないといけない。
いきなり始めるにはそれなりの覚悟が必要だ。
ほんとうは常に新事業を生み続ける体質に企業をしていくことが肝心だとも思う。


僕は事業開発のお手伝いをしながらとても不安になることがある。
実際新事業開発というのは一から経営を始める創業者の活動と何ら変わりがない。
投資に必要となるお金の算段し
実行する人材と組織を算段し
お市場の優位性や実行可能性について最後まで明快にはならないが
それでもある見通しつけて勢いをつけて自分をもだましながら出発する必要がある。


ベンチャーの経営に携わった人間ならばだれもが感じた
どす黒い不安感がいつもまとわりつくことを
事業を委託する人間に伝えないといけないということだ。
この作業にえらく時間がかかること
これをどう説明しようかと思う。
事業を作ることは人を作ること。これがもっとも時間がかかる。