ビジネスモデルの作り方、考え方1

アタッカーズビジネススクールで、ビジネスモデルをどのように創造するかを講義している。


ビジネスモデルを創るというのは、経営に勘が働く一部の人だけができるものだと考えがちだし、僕もそう思ってきたきらいがあるが、この講義をお引き受けするにあたって企業や研究者を調査した結果は意外にシステマティックに創造可能だというものだった。端的にいえばパターンがあり、着想した事業アイデアに対してパターンの組み合わせによる発想強化が可能だということだ。


これから精細な分析が必要だろうが、経営コンサルタント・エイドリアン・スライウオツキーや早大教授の大江健が分析したパターン認識は非常に役立つ。ビジネスモデルの本質は利益モデルにあるが、利益モデルは多様な利益創出の可能性を検討しながら着想していくものであり基本的には自由発想のようだ。もしかするとこのような価値の見せ方、コストの下げ方があるのではないかというあくなき実験だ。


起業して成功する企業は俗に1000に3と言われるが、起業のサクセスストーリーを見る限り試行錯誤の連続で、試行錯誤の末成功パタンに行き着いたというのが事実なのではないだろうか。きれいな成功譚は多々あるが現実は偶然行き着いたということではないだろうか。茂木さん風に言えば無意識に計画された偶有性というものだろう。


だからパタン分析し、複数のパタンを一端頭にいれて自由に組み合わせ可能な状態にしておき、いい事業アイデアに出会った時に瞬時に試行実験できるようにしておけば効果的だというのが末吉の発想だ。今、従来から言われているビジネスモデルパタンを整理し統合しているところだ。添付した一覧は、これからビジネスモデルパターンを体系化するうえでの素材にしようと考えている、スライウオツキと大江健のビジネスモデルパタン集だ。