島根で組織活性化についてお話しました

久しぶりに組織論の話をしました。
島根の経営者、経営管理者の皆さんとお話して改めて企業組織の持っている状況が見えてきたように思います。


組織といっても企業の中で組織だと感じるのは会社全体、部門、チームと大から小までありそれぞれとらえ方が変わると思います。
今現場に求められているのはやはりチームのような小組織対象の活性化ですね。特に現場管理者にとっては会社全体という意識が少ないと思います。僕のような年齢帯の人間にとって就職とは就社のことであって会社文化を背負って、その文化が自分にあっているかどうかといった視点で仕事を考えたものですが、30代以下の若い世代にとっては目の前の業務=会社なんですね。この研修に参加していた経営者にとってはそれが不満でならないようでした。経営者にとっては会社全体が組織ですから、中間管理職の認識があまりに狭いと映ったのでしょう。


ある意味、目の前の仕事だけというのは近視眼的に見えるかもしれませんが別にお金のために仕事をしているだけではないのです。大半は仕事の達成感とその達成による周囲の承認がもっとも意欲を引き上げ組織全体が活性しているのです。グループで討議するとやる気とは承認のことだ、という声がほぼ全員ですし、自分の仕事の誇りを語ると時間を忘れるのです。僕は彼らのように仕事に強く誇りを持てているのかと自問したぐらい、強いものがありました。ガスの品質管理をされている管理職の方の自社の誇り発言は本当に堂々としたものでしたね。


会社全体の活性化が意識されず効果も上げていないのは、会社という組織を感じる機会が少ないからかもしれません。目標管理を導入して企業戦略にコミットする仕組みを作っている企業もあるのですが、個人の目標の質と評価の客観性が気になったとしても企業戦略を分解し個々人の社員の戦略意識を高めることは意識されていませんね。つまり目標管理は個人評価の道具となっていて企業全体の活性化の道具になっていませんね。理念やビジョンを作り、自分たちの存在を意義を関係者に問い、働くことの意味を明確にしたうえで将来の会社と自分をイメージ化して高揚した気持ちで業務の品質を上げていくという流れを作ることが組織活性の重点だと印象を受けました。


地域の中でも高度な経営管理を導入している、導入しようとしている企業2社に出会えたことが嬉しかった。情報はネットでとればいい、使い方は自分たちで試行錯誤しながら磨いていくというたくましい姿に地域の新たな可能性を感じました。参加された皆さんどうもありがとうございました。