独立事業者として、自分の事業計画!

僕のような独立系のコンサルタントにとって4月〜6月はたいせつな仕込みの時期だ。年間で動いているプロジェクトワークの大半は3月末で終了し、再び7月ぐらいから新たなプロジェクトワークに入ることになる(僕のばあい圧倒的に教育プロジェクトが多い)。

気持ち的には、プロジェクトから離れて気分をリフレッシュ!日頃できないまとまった余暇をとって…となるのだろうが、独立系にとってはそんな余裕感がずっとなかったし今もない。今年は特に大震災を経験し、世の中の既定路線を改めてこれでいいかって問い直す社会全体の雰囲気もあってか、強く自分の事業観や仕事観を見直す気持ちになった。

(まあ悶々としていたかなあ。顔には出さないけどね。顔や発言に不安感や焦燥感が出ると、否定的な意見行動を助長し、周囲にも否定的な感情を誘発させてしまうことになるからね)

今や仕事の大半(情報収集、分析、習得、整理、発表、蓄積)はクラウドサービスの中で実にスムーズにできる。とても気持ちいい環境。頭の中のことがディスプレイを通じて整理統合できるもの!

一日のかなりの時間をウェブで費やせば、ウェブで仕事をすることの意味がよくわかってくる。知らぬまになんでもかんでも<ソーシャル>だし。つまり作り手と使い手が直結され、融合されお互いに触発される。僕はその融合されていくさまをビジネスモデル研究という形でここ2年ほど研究会や講座の場で報告し続けてきた。

自分の事業、仕事もまた同じなんだ。

専門知識やファシリテート能力の販売を別会社に依存して、営業マンによる販路拡大こそがビジネスモデルだと認識していたことは実は、市場でいうならば既に衰退化しているんじゃないか(ある営業の責任者もそう言っておられた、もうウェブファシリでいいんですよって)。

今や企業は、もっと直接的に、もっと必要な部分だけを買いたがっているのではないかと実感している。買うというより協働事業化を果たしたいと考えているのではないか。そう到達したのがこの4月、5月だった。

自分自身のインフラを持ち、知らぬ人たちとも協働作業できる環境を整えること。
まだ曖昧だけれど、ネットに広がるワークプレイスのイメージはかなりできつつある。
あるベンチャーの開発社長を巻き込んで、3ヶ月ほどのプロジェクトワークの了承も得たし。
中核となるシステムも具体的に決まってきた。

原発のことで、捨て目を効かせる

 いつも原発の状況が頭のすみにある。何か急務な仕事があって集中している時も頭のすみのほうでカチカチと思考が処理されていて、少し質の違う情報があるとマスコミだけでなく、モニタリングデータや自由報道協会、海外メディア(NYT)をチェックしてまた仕事に戻る。

 最近毎日こんな感じだ。原発の心配がなければもっと仕事がはかどると思う意識と、ことの重大性を考えてちまちました日常業務をやっている場合なのかという意識がいつも交錯しながら日日が過ぎている感じだ。

 戦争中の市民というのはいつもこんな感じで生きてたのだろうなと思う。いつも緊張感のある状態だっただろうと。

 中島誠之助さんの「鑑定もの」を読んでいると、掘り出しものを見つけ出す目、<捨て目>という言葉が度々出てくる。骨董業界の用語のようだ。蔵や市で骨董を探すとき掘り出しものが視野の角のほうでチラリと見えることが多いと言う。だからいつも<何かないか>と感覚を澄ませておく必要があると。見るという行為に緊張感をもたせているわけだ。

 いつもアンテナをはって何気ない情報から意味ある情報を取り出すという作業は、僕のような事業開発や市場開発をやっている人間にとって欠かせない態度であろう。この原発の状況、早く解消してほしいが、私のような開発仕事ならば、いつもこういう緊張感のある態度でいたいと思う。

糸井重里さんとアマチュアのチカラについて

 長くブログを書かずにtwitterでつぶやくことばかりだった。つぶやくのは即興で書けるので、時々において考えていたこと思ったことが鮮度高く残り、それはそれで重宝している。しかし、社会も経済の変化が激しくなることが予想される中で、断片的な思考よりも、複数の要因を組合せて考えるような統合思考が求められるし、今後複数の要因がどのように変化して全体に大きなうねりになっていくのかまとまった思考が必要だと思えるようになってきた。そういう意味でまたブログを書き始めようと思う。
 
 昨日は、ブルータスの糸井重里さん特集で思わぬ<異見>があって感動していた。

 アマチュアとプロの経験値の差は実は少なく、純粋な顧客意識と顧客の思いを実現する緻密さを確保することで伝統的な、あるいは専門的な仕事や商品を凌駕する可能性があることを示唆してくれた。事実、東京糸井重里事務所は、手帳や書籍、日用品の分野で一流といえる商品群を創り続けており、専業メーカーにはない価値を形成できている。それは素人の素直な希望であったり疑問を率直に商品化するという発想で、事務所の売上の大半が物販になりつつあると言う。

 糸井さんは顧客意識を確保するためにいくつか重要な指摘をしている。商品や使いざまにおいて感じたことをほんとうに大切にすること。子どもの純粋さで瞬きしないぐらいじっと見続ける、関心を持ち続けること。

 アマチュアの視点、精神が高付加価値を生み出すというメッセージは、僕のようなコンサルタントの仕事にとっては重要な意味があるように思う。コンサルって専門知識で勝負しているのではなく、一顧客としてどこまで価値発見、具体化できるかってことが第一に思えるからだ。論理分析やベンチマーキングや意見の集約技術なんかは実はあったらいいねぐらいかもしれないなと。

  • 15:52  ブルータスの糸井重里さん特集→糸井さんの経営戦略「心に留めておいて欲しい言葉をみつけました。誤解を恐れずに言いますが、お金より信用です」
  • 15:54  ブルータスの糸井重里さん特集→糸井さんの経営戦略2「Don't think,Feel. Thinkに邪魔されるな。そしてFeelを怖がるな」

夢の生産性

 備忘:うわあ怖い夢を見た、ではなく夢の持つ生産性がわかった。
我慢できずに小一時間ほど寝てしまった。原稿のチェックしないといけないのにだ。ほんと自分は怠惰だと思っていたが、その1時間の夢のなかで、登場人物である自分が仕事をしている。原稿やら講義やら。なぜか講義はやや記憶が残っている。そこでの僕は長い講義をしているのだが、退屈きわまりない。一方で受講生の話がすばらしい、面白いって頷いている。はじめから逆転して受講生にやってもらっている!…夢は頭が休んでいるのではなく、自分が潜在意識で気づいていることを映像的に再現し自分に教訓化、ルール化しているなと思った。寝ることは生産的なことなんだ。
って夢をみている自分は半夢状態で気づいていて、ばかっと起きてこの記事を書いているんだ。

 夢ってすごくない?

経営戦略の曼荼羅

 備忘:桐野さんと曼荼羅談義になって、アイデアを飛躍させる方法として使われるマンダラアートをモチーフに、事業領域、ドメインの拡張の拡張にも使えるねマンダラって話していて、昔小林惠智博士と廣野穰さんの話をヒントに経営戦略曼荼羅って書いたのを思い出したので、アイデアを発行するために掲示しよっと。

組織論、リーダー論としての岡田監督

 ずっと保存しておきたいいい記事発見!岡田監督が本音でしゃべっておられる。中間管理職と変わらぬ組織を活性化する心労と工夫を淡々と語る。このような掛け値なし、等身大の自己認識で、メンバーと対峙していくのが現代のリーダーかもしんれない。

組織の力を信じる!…あるビジネススクールにて

  • 09:20  ここ数日、ある企業の社内ビジネススクールの講師だった。そこで僕がまったく想像しなかったことが起きた。あんなに意見の集約が難しいメンバーたちが僕が追い詰められていると判断したとたん勢いよくまとまり、率先してチームを形成し課題を嬉々としてまとめはじめたからだった。
  • 09:22  仲間意識というのがこの企業の遺伝子なんだ。トラブルがあると強烈な組織行動を起こす。真剣に取り組んでいる人は孤独にさせない!そういう共通認識がある。ああ驚いた。
  • 09:26  今まで斜めに構えた人が少なからずいた。研修だし。毎回変わる研修方針に翻弄され、学生も講師も右往左往、でもこの講師は粘り強く解決する努力をしている。今回僕らが答えを出さないと、この後の講座は多分崩壊するだろう!そう学生の皆さんは思ったんだろうな!
  • 09:29  僕は正直言うと、ベンチャー育ちで、組織の力を信じていなかった。個々人の力の足し算に過ぎないと思うところがあった。組織生産性を売りにするコンサル会社の取締役だったけれど、組織の生産性をこれっぽちもださないメンバーに嫌気がさした。
  • 09:33  今回は違ったなあ。そう初めて感じた。ばらばらのチームが5つもありながら瞬時に総体として動くんだ。頭のずばぬけていい連中で、ピンをはってる奴もかなりいるのに、部品となりスクール全体が一体化する。個々人の相関関係はこの人数では影響は小さい!
  • 09:38  僕にとって組織論とは戦略の組み立て公式にすぎなかった。戦略要素を分解し、最も効果効率的な設計をおこないと…。いやあ組織は掛け算であり、塊としての意識と行動を生み出せるかどうかなんだな、ああ。

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